2010 四国・中国ツーリング記
<三日目>

( 2010年 5月 1日 (土))

■ 一期一会
 7時頃、目が覚める。早出組は既に片づけを済ませて今日の打ち合わせをしていた。今日は3グループに分かれてそれぞれに散ることになる。昨日初めて会い、今日は別の方面に散る。次の約束なんてない。またいつか、どこかで会うこともあるでしょう。その再会を思って、サヨナラ。いかにも旅人っぽい展開だよね。

 今朝も天気は快晴。予報も雨マークはない。絶好のツーリング日和。こう毎日天気がいいと、返って恐縮しちゃうのは、去年の北海道のトラウマであるに違いない。(笑)


眠気眼でマッタリ片付けする面々
 先発組を見送り、自分達の荷造りが済んだらTAKさん夫婦に挨拶をしてキャンプ場を出る。大変お世話になりました! またいつか、どこかで! ま、こういう趣味がある以上、必ず再会はやってくるんだけどね。

 というわけで、今日は3台で四国巡り。昨日に引き続き、各地の名所を探りに行くことにしよう。

■ 引き続き観光モード
 既に10時近い時間になっているので、あまり距離は稼げそうにない。まずは近場で沈下橋でもみることにする。沈下橋と言えば四万十川に掛かるソレが見たい気もしたが、どこも一緒だろうと仁淀川のソレが程近かったのでまずはそこに行ってみる。

 地図を見ると、R33を20分ほど走れば沈下橋があるらしい。素直にソレに従っていくと、あっさり発見。ほほぅ、これがウワサのね。なるほどね。


河が増水すると沈んでしまうので沈下橋と呼ばれる
欄干などがないので渡るのは何気に怖い

ここのは立派な作りだが、もっと細くて低いものもある
大きな一本橋的な雰囲気で、精神状態が大きく影響する。(笑)
 当然、離合出来ないので、対岸から車が来てれば待って譲る。でも地元のおっちゃんは慣れているのだろうが、結構なスピードで渡りきっていた。車だと幅ジャストだろうから、二輪よりもずっと怖そうだ。

 ひとしきりはしゃいだら出発。給油ポイントを求めて県道をショートカットすると、かなり鬱蒼とした林道状態になる。四国では3桁国道でもかなり酷い道があると聞くが、県道はそれ以上で、1車線も微妙な細道になることも多かった。

 街に出て給油し、次に目指すは四国カルスト。マトモな国道を快走し、ふもとまで来ると、丁度昼時になる。それじゃその辺で適当にメシにしますかね。

 道の駅ゆすはらの向かい側に、お食事処ののぼりが出ていた。他に店らしい店がないのでそこに向かう。茅葺屋根の風情があるお店だった。


食にありつければなんでもいい、くらいの勢いだったかも
 オススメは龍馬の脱藩定食。なんとまぁ、大層な名前を冠しちゃってるが、オススメとあらば試さないわけには行かない。3人揃ってそれを頼み、今後の予定をあぁでもないこぅでもないと話し合う。今のところ、道後温泉でホテル泊×2名 vs 足摺岬まで遠征×1名の状況。この時間から足摺岬とか、無茶だとは思ったが、個人的には回っておきたいルートだったんだよな。

 そんな話をよそに、脱藩定食とご対面。精進料理のような、野菜が中心の質素な定食だった。食べてみると、うまい! 毎日肉食だったので、こういう味に飢えていたようだ。


キジご飯に茄子のタタキなど、初めて食べるものが多かった
 ガツガツ食べて、あっという間に完食。うーん、やっぱりコレだね。昔ながらの食事は、きちんと力が出てくる気がする。

 その後、先程の談義を繰り返す。道後温泉勢が俄然有利。気持ちは分かるが…宿が多くなると費用も嵩むしなぁ〜。天気がいい時は出来ればキャンプしたいのだが。でもまぁ、道後温泉も捨てがたいしな。よし分かった!ビジホでいいから電話してみるか!

 ネットで調べてすぐ掛けてみるが3件かけてどこも満室。1室ならなんとかなるが…風呂なし素泊まりで6千円とか、強気だよねぇ、やっぱり。今日からGW本番とあれば、無理もない話しだ。

 この現実を見て、やっぱりキャンプにしようという話になる。手頃なキャンプ場は、乗り入れ不可だったり連絡先が分からなかったりと、イマイチ信頼性にかける。そんな中、一週間前に予約必須、と書かれた森林公園キャンプ場にダメ元で電話してみると、空いてるよ〜とのこと。おおお!これはキャンプしろというお示しに違いない!(笑)

 夜の寝床が確保できれば、安心感が大きくなる。それじゃさっさとカルストちゃんを見に行ってきちゃいますかな!

■ カルストってなんですか
 四国カルストもまた、大歩危・小歩危と同じく、一帯の名称だと認識していた。でもイメージとしては曖昧で、綺麗な山並みが見えるだけだろうと思っていた。まぁその通りなんだけど、なんとなく間違ってたことは、後で分かることになる。

 R197を少し戻り、ワインディングに入っていく。ぐんぐん標高を上げながら快走。天気のお陰でこの標高でも寒くは感じない。ただ、荷物満載な為、左バンクでサドルバッグが擦れている。もっと上部に取り付けるべきだったか。

 延々上り続け、上りきったところに駐車場がある。そこからの山並みは、幾重にも重なり遥か彼方まで続いていた。ほほぅ〜こりゃいい眺めだ。四国にもこんな景色があるんだねぇ。


走ってきた道が細く小さく伸びている

この写真じゃ全く伝わらないけど、大パノラマが広がっている
 ここの駐車場に県境があるらしく、線が引かれていた。あえてここに停めてる軽もどうかと思うが、どきそうにないのでそのままパシャリ。2県跨いで撮影なんて、あんまりないよね。(笑)


両足で2県跨ぎ!
 うんうん、よい景色だった。ありがとよ、カルストちゃん。そんな思いで出発。そこから、少し展望台っぽいのが見えたので、そちらに向かってみる。するとこの道がk304だったようで、そのまま尾根沿いを走ることが出来た。すると、見えてくる今までと違う景色! カルストって、もしかしてこっちのことだったんじゃないの!?(笑) はい、まさにその通りだった。


走りながら撮ったので、マトモなのがコレしかない
草原が広がり、随所に石が飛び出していて、殺風景な感じ
牛や馬が普通に草を食んでいる
 なるほどねぇ…と呟きながらも、停まってゆっくりみることなく、そのまま走り続ける。ココまで来ると観光客も多く、対向車も増えてくるので油断出来ない。慎重にワインディングを下っていく。

 多くの地元ツーリングライダーと前後しながら山道をどんどん下る。R440からR33に抜け、小一時間ほど走ったら道の駅で小休止。その後、給油ポイントに困るかな?との心配はアッサリ解決し、先のキャンプ場を目指して走り続けた。

 かなり平坦なところまで下りて来たところでコンビニ休憩を入れたが、駐車場で一息ついてると、白装束のお遍路さんが登場。コンビニで何か買い物をした後、車で颯爽と消えていった。お遍路さんって、歩きで回るんじゃなかったっけ?(笑) 四国の不思議をみた気がした。(笑)
■ 想定外に快適な寝床
 砥部町周辺まで来ると、流石に栄えていた。小さな路地をうまく通り抜けて、キャンプ場まで一直線。この辺は、頼りにならない地図と勘があれば大概どうにかなる(笑)

 無事にキャンプ場に着くと、管理人さんが親切に応対してくれた。夜も夜警がいるらしく、安全面も配慮されている。温泉は近くの保養施設で入れるし(400円)、買出しもスーパーやホームセンターが数分のところにある。22時までは外灯で明るいし、これで無料とあれば文句なしなんじゃないの。ただ、乗り入れ不可なので、サイトによっては荷物の上げ下げが大変だろうケド。


サイト二つを贅沢に使って3張
各サイトにはテーブル完備で椅子を出す必要はなかった
 明日の出発が早いこともあり、簡単なBBQや炒飯、軽めのお酒を頂いて、早めの就寝となった。地元小僧と思われる原チャリの騒音が若干あったが、それ以外は平穏。夜空と松山市を望む夜景は中々見ごたえがあったが、ゆっくり見るチャンスはなかったのが残念。

 今日もまた数々の観光スポットを逃した気がするが、これもまた旅。よいキャンプ場に出会えただけでも収穫だった。明日はいよいよ皆と別れて一人旅になる。出発も早めの予定なので、タップリ観光できるかな。地面が土で固かったけど、温泉効果で寝つきもよく、0時には就寝したのだった。



▼ 本日の走行距離:205km(給油2回)
▼ 本日の一言:朝が遅いとやっぱり無理が利かないねぇ


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