O/Hの仕方



はじめに…

 えっと、ここに書いてあるO/Hの仕方は、先日、MyBenlyNow!で紹介した内容をそのまま転載していますので、多少分かりにくいところもあるかと思います。画像も多いのでページがちょっと重いかもしれません(スイマセン)。分からないこととかあればメール掲示板で質問していただければお答えできると思います。気軽に質問してください。

[その1 簡単に外せるものは外しちゃう]

 今回はミッションも組みこむので初の腰下全バラし!初といってもクランクケースを半分に割ったことがまだないだけで、それ以外の部分て言うのはナンダカンダで一回はバラしたことがあるだ。だからまぁ作業の大半は経験済み。案外楽勝かも(ボソ) 
ってことで、@オイル抜いてAマフラー外してBフィッティング外してCプラグ&プラグキャップ外してDキック外してEクラッチワイヤー外してFチェンジペダル外してGキックも外す!Hあ、キャブもね。Iステップも外す!…と簡単に外せる部分はどんどん外す!所要時間は10分くらいカナ??この辺は特に問題ないでしょうね。あ、ステップ外すんで、バイクが倒れないようにしておかないといけないのはちょっと問題かも。スタンドがあればいんだけど持ってないので今回は壁に立てかけて固定したりしました。要するにエンジンについているものを外しちゃいましょう。

[その2 クラッチケースを外す]

簡単に外せるものが外せたらクラッチケースを外します。クラッチケースを止めているボルト達(×8かな?)を外して軽くハンマーなどでコンコン叩くとカパっと外れます。中は至ってキレイでした。マメにオイル交換しているからでしょう。クラッチケースはクランクケースと2箇所(右下と左上)ノックピンで止まっています。クラッチケースを外すと抜けきれていなかったオイルが垂れてくるので受皿などを用意したほうがいいでしょう。作業前のエンジンとクラッチケースが外れた時の写真です。


作業前のエンジンの写真

クラッチカバーが外れたところ



[その3 クラッチの取り外し]

カバーが外れたら今度はクラッチを外します。ここでは特殊工具が必要になってきます。最低限必要なものはロックナットレンチとショックドライバーです。あとフライホイルを固定する工具もあれば便利です。手順としてはまずクラッチ側の4つの皿ネジをショックドライバーで外します。これを普通のドライバーで回そうとするとかなりの確率でナメます。ノーマルだとかなり固いのでショックドライバーを使いましょう。ちなみにボクは今回買いました(笑) 皿ネジ×4が外れたらハンマーなどで横から軽くコンコン叩きます。そうするとクラッチのフタのようなものが外れて、ロックナットが見えると思います。(下図参照)まずロックナットの溝にはめてあるストッパーをマイナスドライバーで起こします(4つの溝のうちどこか一つがかみ合っているはずです)。ストッパーが外れたらロックナットレンチでロックナットを外します。こいつもかなりきつく締めてあるので根性で外しましょう。クラッチが回ってしまうのでフライホイル側で止めるか、クラッチをカラスなどで掴んで固定しておきましょう。ちなみにボクはカラスで掴みつつ、ロックナットを外しました(この方法はかなり無理があると共にコツがいります(笑))。ロックナットが外れたら中にあるストッパーとワッシャを外します(下図参照)。そしてクラッチを外します(下図参照)。次に隣りにあるギア(名称不明(汗))を外しましょう。これはクリップで止めてあるのでクリップを外してから外します。これでクラッチの取り外しは完了です。ノーマルクラッチを2ディスクタイプに変える時も同じ方法になります。そのときの写真です。


真ん中の黒いナットがロックナット!

外されたロックナットとストッパー

外れたクラッチ

すべて外したところ

[その4 キックスプリングの取り外し]


クラッチを外したところ
右の図の左下にあるキックスプリングを外します。これもクリップで止まっているのでまずはクリップを外します。その後はバネによって固定されているだけなので、ラジペンなどでつまんでバネを外し、キックスプリングリテーナーも一緒に外します。


[その5 ギアシフトスピンドルの取外し]

右の図の左上にある10mmの六角ボルトを外します。こいつはギアチェンジした際にペダルが元に戻る役目をしています。ロータリー式とリターン式ではこいつの形状がかなり違います。これもバネによって固定されているので、バネも一緒に外しましょう。次にチェンジレバーですが、右の図の真中あたりにあるギアシフトスピンドルを外します。これは特に固定されていません。ドラムストッパーから外し、手前に引っ張るだけで抜けるはずです。
チェンジペダルを先に外しておきましょう。


[その6 ジェネレータカバーの取り外し]

ここからはエンジンの左側の作業です。とりあえずジェネレータカバーを外しましょう。8mm×3本で止まっているはずです(下図:外したところ)。外れたらドライブスプロケット(下図右側の歯車)を外します。10mm2本で止まっているはずです。ボルトを外してストッパーも外し、スプロケと共にチェーンも外しておきます。
エンジンを下ろす前にハーネスを外しておく必要があります。サイドカバーを開け、エンジンに繋がっているコードを外します。太めのコードが2本あると思います。エンジンから出ているコードとサイドスタンド警告灯のコードです。どちらも外しておきます。

ジェネレータカバーを外したところ

ドライブスプロケット

[その7 フライホイル、コイルの取り外し]

フライホイルの取り外しですが、ここでも専用工具が必要になります。フライホイルプーラと呼ばれる、フライホイルを外すための工具です。あとはその3のところで述べたフライホイルを固定しておく工具です。ボクはこれは使いません。フライホイルを回らないようにするには、フライホイルの穴からマイナスドライバを入るところまで入れます。この時、中のコイルを傷つけないように注意してください。そして奥のクランクケースにマイナスドライバーをしっかり押し付け、フライホイルのナットを緩めます。このナットもかなりきつく締めてあるのでケガをしないように注意してください。ナットが外れたらワッシャを取りだし、そこにフライホイルプーラを付けてフライホイルを外します。確か逆ネジになってたと思うので間違えないように注意してください。フライホイルが外れたらコイルが見えると思います。コイルはクランクケースに皿ネジ2本で止まっていると思います。それらをショックドライバーで外します(普通のドライバーでもいけたと思います。一応、念の為)。ドライブシャフト(スプロケが付いていたシャフト)のすぐ上あたりに銅線が一本繋がっていると思います(ニュートラルランプ)がそれも外します。ワッシャを下げて銅線を抜けば外れます。皿ネジ2本が外れたらコイルが外れると思います。ピッタリはまっているのでマイナスドライバーなどで起こすか軽くハンマーで叩いて外します。カポっと外れるはずです。さらにスプロケの上にあるゴムキャップを外し、シフトドラムを固定しているボルトを外します。オイルポンプも外しておきます。

オイルポンプ

[その8 腰上全バラし]

本当は最初に腰上からバラすのが基本なんですが、今回はどう言うわけか腰下から手を入れてしまいました(汗)O/Hする時はまずは腰上からやったほうがいいと思います。
で、腰上ですが、まずは外せる部品を外してしまいます。とりあえずスタッドボルトのネジ4つを外します。それからオイルクーラー取出し口とタペットキャップ、スタッドボルトで止めているカバー、それから横の丸いモノ(名称不明(汗)カムスプロケが見える部分)です。それらが外れたらカムスプロケを外します。外す前にフライホイルの「T」マークとカムスプロケの「O」マークを合わせておいた方が良いでしょう。合わせないとバルブが半開きになっていたりカムが回らなくなったままになります。マークを合わせたらカムスプロケを止めているボルト3本(車種や年式によっては2本)を緩め、カムスプロケをカムから外します。あとはシリンダとシリンダヘッドを止めているボルトがカムスプロケ側にあるのでそれを緩め、シリンダヘッドをスタッドボルトに沿うように持ち上げて外します。うまく外れない場合はプラスチックハンマーなどで叩いてみましょう。マイナスドライバーでこじるのはやめておいたほうがいいです。傷が入るとヤバイです。ヘッドが外れたらバルブを掃除しましょう。黒いセラミックが付着していると思います。灯油+ワイヤブラシでかなりきれいに落とせます。ブレークリーン(パーツクリーナー)があれば尚良し。

カムスプロケ

シリンダヘッド

ロッカーアームが見える

黒くこげたバルブ&ヘッド

次にシリンダを外します。まずはシリンダのカムチェーン側にあるテンショナーを外します。クランクケースのほうに落ちないようにささえてシリンダの横にあるボルトを外します。テンショナー(カムスプロケのガイド)を外したらクランクケースとシリンダを止めているボルトを外します。外したらシリンダを両手で持ち、ゆっくりスタッドボルトに沿わせて持ち上げ、シリンダを外します。強引に外さないようにしましょう。シリンダに傷が入ると圧縮漏れの原因になります。ヘッドとシリンダ、シリンダとクランクケースはどちらも2つのノックピンで止まっています。ノックピンをいれる位置を間違えないようにしましょう。

テンショナー

シリンダ

次にピストンを外します。ピストンの横に小さな溝があり、ピストンピンを止めている黒いリング(Cリング)がありますので、それをラジペンなどで外します。コツはただ引っ張るのではなく、ピンを回転させるようにして外すと比較的容易に外れるはずです。ただ細かい部品であり、簡単には取れないので力が入りやすいので、ピンが飛んでしまうことには注意しましょう(一度飛ばしてしまいましたが行方不明でした(汗))。Cリングが外れたらピストンピンを外します。マイナスドライバーなどで反対側から押してみましょう。ズズズっといった感じがしたら無理をせずにピンを少し回転させ、再度押してみましょう。ピストンピンはスッと外れるものなので、詰まるようでしたら無理に外そうとせず反対側から試したりしてみてください。ピンが抜ければコンロッドから外れます。ピストンも上部が黒くなっていると思うので灯油やブレークリーンでキレイにしましょう。(すいません、写真撮るの忘れてました。これしか写真がありません。)これで腰上のバラしは終わりになります。

ピストン



[その9 エンジンを車体から下ろす]

エンジンのマウントボルトは2本ありますが、後輪側(ブレーキペダルのスプリングがついている)のボルトを先に抜きましょう。次いで上側のボルトも抜きますがエンジンが落ちないようにしっかり支えましょう。案外重いので気をつけて作業してください。下ろせたら作業のしやすい場所に移動しましょう。

下ろしたところ



[その10 クランクケースを割る]

いよいよここからがはじめての作業です。ちょっと画像が少ないんですが、とりあえず説明していきたいと思います。右側のクランクケースを下にしてビスを外してから左側のクランクケースを下にしてクランクケースを外します。

外したところ

そしてキックスタータスピンドルを抜きます。そしてトランスミッションとシフトドラムを一緒に外します。これで、一通りのバラしは終わりになります。



参考までに…

今回の作業で途中、何枚か写真を撮ったので簡単なコメントともに掲載したいと思います。
左側にあるのがカムシャフト、右上がロッカーアーム、その下がロッカーアームを止めているピンです。これらのパーツはシリンダヘッドの中に組み込まれており、吸排気のタイミングや駆動の役割を果たしています。カムはウルトラヘッド専用のウルトラカムシャフト。ロッカーアームとピンはノーマルを流用です。別売りでウルトラロッカーアームというものも発売されています。かなりエンジンが高回転の時は相当の負荷がかかっていると思われるので早めに強化ロッカーアームに変える予定です。
アールズのオイルクーラー取り出し口です。すべてアルミ製なので無理に締めこむと簡単にねじ切れてしまいます。シリンダヘッドから取り出すタイプです。スペシャルクラッチの場合、専用の取り出し口がついているのでわざわざヘッドから取ることもないでしょう。先にオイルクーラーをつけたのでこのタイプを使用しています。
今回、少しワケがあって6vのモンキーのノーマルエンジンも一緒にバラしました。その時の12vベンリーと6vモンキーのクランクシャフトを比べたところです。左側がベンリー用です。ピストンの大きさが違うので分かると思います。ベンリー用のほうがクランク軸の左側のテーパ(フライホイルがつくところ)の角度が急なのが分かるでしょうか。6vのクランクと12vのクランクはここのテーパが違うので移植できません。結局フライホイルがつかないので発電できないというわけです。

これはノーマルのオリフィス穴と加工後のオリフィス穴を比べたところです。ちょっと汚くて見にくいですが、左下の丸い部分の穴が下図のほうが大きくなっているのが分かるでしょうか?オイルポンプを強化タイプにかえたら必ずやっておきたい加工の一つです。この穴が小さいままだとオイルの通る量が制限されるのでオイルポンプの効果があまり得られなくなってしまいます。それでドリルを使ってこの穴を2mmに拡張します。2mm以上にすると恐らく油圧が下がってしまうのでそれ以上大きくする必要はないでしょう。穴をあける時は切子が中に入らないように注意しながら作業しましょう。



今回の作業での失敗点

ええと、簡単にバラしていますが実はかなりいろいろな問題に悩まされたんです。まず大失敗だったのが購入したミッションが6vモンキー用であったこと。これは購入前に確認したんですが、前オーナーの方が大丈夫と言うことだったんでそれを鵜呑みにしてたんです。クランクケースを割っていざミッションを組み込もうとしてもつかない…。なんと、クランクケースに埋め込んであるミッションのシャフトを支えるベアリングの径が違ったんです。当然つきません。ベアリングを交換すればいいのかな?と思ったんですがクランクケースに圧入されているようなので取り出すのがまず不可能に思えました。こういういきさつで6vモンキーのクランクケース移植を考えたのです。二つのクランクケースの内部を比べてみるといたるところがこまごまと違います。基本的には同じなんですが、ちょっとしたところが違うんですよね。ま、とりあえず6v用だったので、ミッションは問題なく装着できました。ここから、6vクランクケースと12vクランクケースの違いによってたくさんの問題が発生します。まずはオイルポンプをまわすための軸の先の形状が違いました。12vは凸型なんですが6vは凹型なんです…。結局それも12vのものを流用。それからキックスタータースピンドルの形状も違います。これは根本的にギアの厚みが違うのですぐに分かります。ま、どっちにしてもミッションのセットに入っているスピンドルに交換するので問題ありませんけど…。ただ6v用というだけあって12vのクランクケースにはつきませんでした。その後は大体うまく組み上げることが出来ましたが、何しろその6vエンジンはかなりの期間放置されていたので中のオイルもヘドロ状態、汚れや腐食もひどいものでした。上のオリフィスの穴の写真で分かると思いますがシリンダと接するクランクケースもとても汚い…。ガスケットがへばりついたりしていて結構苦労しました。12vのほうは新品で買っただけあってかなりキレイ。なるべく12vのパーツを使うようにして作業していきました。あと12vのパーツが使えなかったのはギアーシフトスピンドルです。これもクランクケースの形状に影響され、12v用では干渉してスムーズに動きませんでした。それから失敗したのはスペシャルクラッチのワッシャがズレていたため、組み終わったあとクラッチが切れっぱなしになって、エンジンがかからない(キックできない)というトラブルもありました。そして最大の問題だったのはジェネレータを取り付けたときです。下の写真をご覧下さい。二つのクランクケース、似ていますが形が違うのが分かるでしょうか?

6v用左側クランクケース

12v用左側クランクケース

パッと見ても12vのほうがかなりキレイなんですが、問題だったのはちょうど真ん中あたり、刻印の上の形が違うのが分かるでしょうか。6vのほうは真中に仕切りのような出っ張りがありますが、12vのほうはドライブスプロケの周りに仕切りのようなものがあります。この違いが、コイルをコイルを取り付けるときに問題になりました。下の写真をご覧下さい。

パルスジェネレータがケースに干渉している

リュータで加工したところ

このようにそのままではケースに干渉してしまうのでリュータで切削しました。右の図のようにあたる部分をすべて削り、コイルをとりつけました。このお陰で1週間で組み上げる予定が2週間になってしまいました(週末しか作業できないため)。でもまぁその後は何事もなく上手く組み付けることが出来たので良しとしましょう。長くなりましたがこの2週間の作業の報告でした。
ちなみにエンジンは無事にかかりましたがなんとクラッチが切れないという状態です(汗)どういうわけかクラッチの装着の部分でミスがあったようで、とりあえず今週はその原因追及と対策を施す予定です。ま、3連休だしなんとかなるかな〜。なんとかして今週中には走れるようにしたいですね!!続きは作業の後に書き足しますのでお楽しみに!!




2000.11.03 追記

問題点の原因追求

前回までの部分で、無事にスペクラ&ミッションを組込みエンジンをかけることができました。そして試しに試走してみようと家を出てすぐのことです。ニュートラルから1速にギアをいれるとポスッとエンジンが止まります。なぜ!?確かにアイドリング時にクラッチレバーを握ると異音がしてたのでちょっとおかしいなぁ…とは思ってましたがこれは単なる組み付けミスだろうということで、即バラしました。んー、バラしてみても特におかしいところはないな。もう一度付属の説明書と見比べてみると…なんと、ノーマルパーツを流用する部分を忘れているではないかっ!!そうなんです、実はミッションから出ているシャフトにクラッチをつけるわけなんですが、そいつを止めるピンがついていなかったのです。そのくらい組み付け時に気づけよ〜ってカンジですよね。ハイ、その通りです。どうも不注意な部分があってそういうところをしくじっちゃうんですよね。
ってことで、ちょっと苦労した末、キチンとクラッチをシャフトに固定することができました。恐らくクラッチが暴れていたのでクラッチレバーを握ってもクラッチが切れなかったんだと思います。原因が分かったのでテキパキと組上げ、エンジンをかける前にクラッチレバーを握ってみます。すると…クラッチ板が動くのが確認できました!クラッチレバーも多少軽くなってるし!ってことで、無事に問題解決したようです。オイルを入れて試走しに行きます。ん、ちゃんと、切れるな。んん??なんか1速がパワー不足のような…と思っていたらエンストしました。どうやらスペクラをつけたせいでクランクとミッションのギア比が変わっているようです…。このままじゃ発進すら出来ないぞ(汗)ということで、ドライブスプロケを13丁に変更。すると普通に走れるようになりました。でもちょっとキツイかな…と言うカンジなのでもう少しスプロケセッティングを考えたほうがよさそうです。
ま、とにかく、これで無事にクラッチも付いて、ミッションも正常に動いているので一段落だな!!と一安心していたんですが…とんでもない事件がこの後待っていました…。ボクにとって初めての「壊れ」系の大事件です。次で紹介します。




2000.11.04 追記

更なる問題発生!!シリンダヘッド他界寸前!?

クラッチ、ミッションが無事について、一安心して試走していたところ…どうもエンジンの調子がおかしいことに気がつきました。いつもオイルまみれになった手でマフラーなどを装着するので、オイルがマフラーに付いてしまっていて、エンジンをかけてマフラーが熱くなって来るとそのオイルが燃えて白煙&異臭がしてました。でもそれはすぐに収まるもので、特に気にするほどのことじゃありません。し・か・し!どういうわけか白煙が収まりません。ん〜、これはかなりヤバイ気がする…。そうは思ったんですが、ま、どうせすぐ収まるだろうと思い、普通に走りました。走行距離約10km程でしょうか。10,000rpmくらいまで回しました。一通りいつもの試走コースを走り終えてから家路につく途中、信号待ちで止まるとエンスト。キャブセッティングもベストじゃないので仕方ないな〜とか思いつつ止まるたびにかけなおし、最後の坂道を登っていると、どういうわけかパワーが出ません。アクセルに全然ついてこない。そのうちまたエンスト。前回書いたようにドライブスプロケは全然デカすぎていたため坂道発進なんて出来ません。仕方がないのでそのまま押して頂上にたどり着き、とりあえずキック!普通にかかったんでそのまま家まで走りました。どーもおかしい。こんなはずじゃないぞ…。家に着いてバイクを止めるといつもとは違った異臭がします。こりゃオイルの燃えるニオイじゃないな…(汗)この時点でかなりアセってきたので、とりあえず見える部分だけでもチェック!いろいろ見たんですが特に異常は見られません…っと、その時、オイルクーラーに手を当ててみると「冷たい…」この瞬間、マジでアセりました。オイルが来てない!?どっか組み付けミスったか!?もしかしてオイルの潤滑なしで全開に近い走りをしていたのか!?かなりアセって即カローラさんに電話しました。オイルポンプの取付け時の注意を聞いて、血の気が引きました(汗)「オイルポンプをつけるときはポンプ内にオイルを満たしてから…」受話器の向こうで淡々と話すカローラ氏。ハッキリ言ってシリンダとヘッドの他界を覚悟しました。どうあがいても仕方がない。とりあえずもう夜も遅かったのでその日はそのままにし、作業は明日へ持ち越されました。
次の日…とりあえずオイルポンプの状況を確かめるべくクラッチを外します。もうこの作業はお手のもの(笑)オイルポンプを外すとオイルが少しだけ垂れてきました。ん〜、少ない…(汗)原因はやっぱりこれだったみたいです…。オイルポンプ内に空気が入っているとポンプが空回りしてオイルを送れないという現象が起きてしまうのです。これは迂闊でした。以前強化オイルポンプに変えたときはちゃんとやったんですが今回はそれを忘れていました(汗)なんとも惨めな気分ですね…。ガッカリしながら組みなおし、恐る恐る腰上のバラしにかかります。ヘッド回りのパーツを外すごとにいつもと違った感触がありました。そうです、普段なら簡単に外れるはずのオイルクーラー取出し口などがすんなり外せない…(汗)ヘッドはかなり高温になっていて、しかもオイルの潤滑がない世界だったと考えるともう終わりだなと思いました。パーツを外すたびにあの時の異臭が漂います…。とりあえずヘッドを下ろし、カムとロッカーアームを取出しました。スゲェ…。ハッキリ言ってスゴイです。カムの半分が青く焼けてます(汗)ロッカーアームはカムとの接触面が削れ、カム同様熱で青く変色しています。ヘッドの中は特に傷とか破損したような部分はありませんでしたがカムとロッカーアームは明らかに他界してます。これじゃもう使えませんね。幸いロッカーアームを止めるピンは曲がりも無く無事でした。それらの写真を載せておきます。

青く焼けこげたカム

同じく他界したロッカーアーム

次にシリンダを外します。ピストンを慎重に引きぬきます。シリンダ内もいつもと違ってカラカラで、オイルっ気なしです(汗)ゆっくり外してシリンダ内をチェック。幸い傷はついてなく、どうやらまだ使えそうです。ピストンのほうもなんとかまだ使えそうです。特に大きな傷は無く、リングも全て残っていました。オイルが焦げたような後はありましたがそれはブレークリーンでキレイに落とすことが出来ました。とりあえず汚れたパーツはすべてキレイに洗い、カムとロッカーアームを買いに行きました。幸いカムは最後の一つが売っていたので即ゲットし、ロッカーアームはこれを期に強化のものにしようと、IZUMI製の強化ロッカーアームを買いました。これはノーマルのロッカーアームと形はほぼ同じですがカムとの当たり面の大きさがノーマルより大きくなっています。さて早速帰宅して組み付け開始です。すべてキレイに洗浄してから組み付けにかかりました。腰上のバラし&組み付けは何度もやっているのでそんなに時間はかかりません。難なく作業が終了したので早速エンジンをかけてみます。今回はカム&ロッカーアームが無事に付いたことを確認すると共にオイルの潤滑をチェックしなければなりません。オイルクーラの取出し口を外し、オイルがちゃんと流れてくるか確認します。…5分ほどアイドリングしているのに全然反応がありません。心の中は藁をも掴みたい気持ちで必死ですが、エンジンはその期待には答えてくれません…。エンジンを止め、オイルクーラーのホースの片側から息を吹き込んでみます。反対側のホースから普通に空気が出てきます。んー、コアとホースは原因ではないようです。今度はシリンダヘッドとシリンダの間からオイルが出てくるかをチェックします。…何度かキックし、オイルが垂れては来ますが明らかに量が少ない。これはおかしい。ひょっとしてオリフィスの穴の径を大きくしすぎたか??そう思って確認しましたがやっぱり2mm。しかしこうも油圧が低いのはなんでなんだろう…。結局分からないまま日が暮れました。続きは次回へ…。




2000.11.05 追記

結局原因はクランクケースでした…。

油圧が低すぎるという現象の原因を突き止めるべくまたしてもオイルポンプの取付けを確認することに。今回の作業はカローラサンと一緒に行ったのでかなり手際良く作業が出来ました(喜)とりあえずは昨日一人で行ったオイルの出方のチェックをします。オイルクーラー取出し口から出るオイルの量やシリンダとクランクの間など、オイルが通るところはすべてチェック。しかしどこにも原因らしいものが見つかりません。それで結局クラッチケースを外してオイルポンプの取付けからクランクケースの中をもチェックするべくクラッチケースも外します。この2、3週間で何回こいつをはずしたんでしょうね(苦笑)腰上を全部バラしてクラッチケースを外し、オイルポンプを外してみます。特に取付けに異常はないようです。ん〜、それじゃ一体何が原因なんだろう………?クランクケースを眺めながら考えていると…ん!?んんん!?!?クランクケースの形が違う!?そうなんです、オイルポンプを取り付けるところのクランクケースの形が6vと12vでは違ったんです!これには気がつきませんでした。強化オイルポンプは恐らく12v用のものだと思いますが、そのまま付けるとオイルを吸う部分がケースにピッタリくっついてしまい、全然オイルが回らないのです。同様に出口のほうも12vのほうがかなり特殊な形をしていて6vにそのまま付けても1/4程度のオイルしか出ません。これは見落としていました。まさかこんなところに落とし穴があるとは…。
原因がハッキリしたので後はひたすら突き進むだけです(笑)12v用のクランクケースのように6vのクランクケースを加工すればいいわけです。まずはリュータで削れるだけ削り、その後ドリルなどを使ってオイルの通り道を作ります。とても微妙な作りをしているので気が抜けない作業です。間違えて他のところに傷でもつけてしまったら油圧の下がりやオイル漏れの原因になってしまいます。ガスケットを使ってうまくケガき、慎重に削りました。苦労の末、12v用までとはいかなくてもかなりきれいに加工できました。ブレークリーンで切り子をきれいにしてからオイルポンプを仮付けしてみます。なかなか良さそうです!その後、オイルポンプをつけ、クラッチケースをつけてシリンダを取りつけます。そこでとりあえずキックしてオイルがシリンダの左下の穴から出てくるかを確認します。何度かキックすると加工前とは比較にならないほどのオイルが出てきました(喜)これで無事にオイルが回るぞ!!ヘッドも組み付け、オイルクーラ取出し口からオイルが出てくることも確認し、全て組上げます。ついでに適当だったタペットの調整もします。全て組みあがったところでエンジンをかけてみると…一発始動!特に異音はありません。マフラーについたオイルが燃える臭いがしますが、それはすぐなくなるでしょう。2、3分後、オイルクーラに手を当てるとかすかに暖かい感触が…!なんだか生き返ったようなカンジでした…。3週間かけてバラし&組み立てを繰り返してきた努力が今報われた気がしました。とりあえずエンジンを切り、食事を済ませてから試走しに行きます。今回はちょっと慎重に、長めの暖機をしてゆっくり近所を走ります。特に異臭、白煙などは確認できなかったので、いつもの試走コースへと向かいます。ん〜、なんともエンジンが軽く回る…。そんな感触を確かめつつ帰宅しました。エンジンを止めた後も至って正常。おかしなところはありません。苦労に苦労を重ねた結果、無事に今回のカスタムを終えることが出来ました。いや〜、マジで苦労しました。こんなにいろんなことがあったのは初めてかもしれませんね。でも苦労して組上げたエンジンだからこそ、乗る楽しさがあり、さらにイジる楽しさがあるんでしょうね。今回はその辺も再確認でき、達成感のあるカスタムとなりました。みなさんもイジる時は説明書を良く確かめてからやりましょうね。本による予備知識はかなり大切です。これからもがんばっていきましょう!


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