2012 東北端ツーリング記
<三日目>

( 2012年 7月 29日 (日))

■ 気合を入れて
 思ったように距離が伸びなかった昨日を反省し、今日はちょっと早起きしてむつ湾フェリーの時間に合わせたスケジュールを引いてみる。むつ湾フェリー(脇野沢→蟹田)の出航時間は、1日2便で10:30と15:30。諸々観光して10:30は到底現実的ではないので、15:30を目指して動いてみることにする。その為に昨夜の就寝は23時にしたんです。

 4時過ぎにかけた目ざましで一発起床。外はちょっと薄暗い程度で十分動ける明るさ。そそくさと撤収作業を行い、5時には出発。ソロライダーが何人かいたけど、こんな時間から動いてる人はいないようで、皆さん爆睡だった模様。。。

 ちなみに今回利用したこのキャンプ場、乗り入れこそ出来ないものの、トイレはとても綺麗だし、一人1000円だし温泉も近いのでオススメですね。晴れてればそれなりに星空も楽しめると思います。お世話になりました。

 では今回の旅のメインでもある下北半島攻めに参りましょう。

ゴミをぶらさげていざ出発
■ 先っぽ狙いで参ります
 八甲田ゴールドラインは昨夜楽しんだので、今日は逆ルートで行ってみます。R103からR394。山の尾根を快走するルートで、道も綺麗でとても走りやすかった。朝のウォームアップには丁度いいレベルだした。ツーリングモードに身体を切り替えて、ワインディングをヒラヒラ楽しみます。

 山を抜けるとバカみたいな直線路もいくつか現れる。こういう道は北海道を彷彿とさせるね。北海道まで行かなくてもこんな道あんじゃん!と思いました。北海道はこんな道ばっかりなので、途中で飽きてくるんだよねぇ。1日のツーリングで、2,3回こんな道が走れればそれで満足です。(まっすぐだから、おー!とはなるが走ってて楽しいわけではない。笑)


何気に気温も快適で流すには絶好な道
 途中、風力発電の風車が乱立するエリアを発見。六ヶ所村とかいうらしいですな。結構なデカさなのでかなり目立つんだが、乱立となるとそれはそれで迫力がある。一枚は撮ってしまう写真です。

 海岸線に出ると、もうすぐ尻屋岬。尻労(しつかり)という読めない地名をわき目に、一気に先端を目指してみる。途中、三菱のプラント?があり、そこに迷い込んでしまったので記念撮影。天気のよさと海の青さにやられました。



 そのまま進むと尻屋岬灯台に到着。立派な灯台で、ちょっとやったった感がある。バイクやクルマも多く、寂れてるけどそれなりの観光地っぽい。


左下に停めてるのが分かりますか
 海沿いの景色を楽しんだら、灯台の反対側に行くと馬が放し飼いにしてある。ココは牧場なんだっけ? かなり自由に群れてるけど、大丈夫なんでしょうか。。。




こんなに寄っても大丈夫!笑
コイツ何気にロンゲ。
 一通り戯れたら出発。馬たちは何を思っているのだろうか。。。何も思ってないんだろうね。。。笑 海岸線の景色を楽しみながらのどかな田舎道をゆっくり流します。

■ もうひとつの先っぽの前に
 本当の先っぽといえば、本州最北端、大間岬。このまま海沿いを走ってもいいんだが、恐山にもちょこっと寄りたかったので内陸に進路を取る。道中、電光掲示板で「R338地滑りの為、通行止め」の表示を発見。R338といえば、脇野沢のフェリー乗り場に繋がる道。こりゃー、場合によっては迂回しないといけないのかな?

 真相を確かめるべく情報収集してみるも、マエダ(スーパーの名前)のオバちゃんレベルではハッキリとした情報が得られない。なので下北観光協会?とかいう、公的な施設に問い合わせてみても「通行止めなのは知ってるけど、どこだか分らんべ〜」という回答。。。それじゃ問い合わせ先として電話番号載せる意味がないよオッサン。。。

 結局、フェリー会社に電話し、どこからそこへ行けるのか聞いたところ、野平から脇野沢が通行止めらしい。つまり仏ヶ浦に向かうと、そのまま海沿いを南下出来ないので、一度山の中を抜ける迂回ルートを通らねばならないとのこと。地図上で見る限り、かなりの迂回ルート。。。3倍くらい余計に走るが、仏ヶ浦は今回外せなかったので、倍速で駆け抜けることにして、あとは時間と相談だね。

 恐山への道中のワインディングも、中々楽しかった。路面が綺麗なのは有難いことです。

 恐山手前の宇曽利湖に到着。透明度が高くて綺麗な湖だった。少し暑かったけど、癒される景色です。

 そのまますぐが、恐山。地元ライダーが行き交ってたが、この辺はツーリングルートなんでしょうね。楽しいワインディングが多かった。

 恐山。名前からして不気味なところかと思いきや、別に普通の神社?だった。中は硫黄臭く(温泉が湧いてる)、所々怪しい雰囲気なところがありますが、やべぇところだと思っていかなければ「こんなもん?」が正直な感想。石がそこかしこに積んであり、雰囲気こそ異様なんだけど、これは作られたもんだと思うと案外冷静になれたりする。。。笑 文字通り地獄のような景色と、宇曽利湖に望む白い浜は極楽ぽい景色が一緒にあり、そういう意味の面白さはあった。以下、画像を何枚か列挙しておく。












 ね?普通でしょ?笑 景色としては見事なので、見るだけ見に行っても価値があると思います。ぐるっと回って1時間掛からないくらい。硫黄臭いところはガスが出てるんで、長居は要注意です。
■ 本州最北端へ
 いよいよ、今回のメインである大間岬に向かう。道は単調。ひたすら北上するだけ。k4でワインディングを楽しんだら、海岸線をひた走る。この道は、はまなすラインというらしい。海沿いは風があっていいが、山に比べると気温が高くて暑く感じる。

 小一時間で大間岬に到着。流石は最北端、尻屋岬よりはにぎわっている。マグロの街 大間と書いてあるが、うまいマグロはみんな築地に行っちゃうよというのは有名な話。でも折角ここまで来たんだからちょっと食べときたいよね。

入れ替わり立ち替わり子供が入り込むので適当にパシャリ

記念碑のすぐ近くにあった海峡荘に入ってみる
ちなみにツーマプに載ってる「はま寿司」はコスパ悪いらしい

大間定食だったか、一番海鮮が激しい定食をオーダー@2500円

中々のボリューム

トロっぽいけど、関東で食べるマグロのほうが美味く感じた

スプーンですくって食べるウニ。これはこれで美味かった。
 感動するほどの味には出会えなかったけど、とりあえず最北端で食事したという気持ちは味わえたので良しとする。大間のマグロ、やっぱりこの程度だったのね。。。
■ 念願の仏ヶ浦
 今回の旅の計画を立てている段階で、ここだけは行きたいと思ったのがこれから向かう仏ヶ浦。奇石というか断崖絶壁が織りなす異様な光景に、大変興味を持った。でも下北半島の一番遠い場所にあるので半ば諦めていたが、むつ湾フェリーの存在を知って、一気に現実味を帯びた。

 脇野沢からのフェリーは15:30発。乗船手続きがあるので15時過ぎの到着が必須。現在13時。観光する時間があるのか、かなり微妙なタイムラインであったが、ココは男の見せどころとペースアップして観光に向かった。

 R388は地図にある通り、結構なワインディングだった。おまけにアップダウンも結構激しい。中々ペースが上がらない。途中で出会う珍しい景色をカメラに収めつつ、世界の誰よりも速く(他にいませんからね。。。笑)大間から目的地に向かった。

これはスルー出来ないでしょ?笑

中々タイトなワインディングが続く
そして逃げ惑う猿の群れ。笑
 仏ヶ浦展望台とやらの駐車場に到着。展望台?道路沿いから見えちゃうのはありがたいやん!と思ったが、遥か彼方にそれが見えた。ここじゃない!

あの海岸沿いがソレっぽいぞ。。。
 しばらく進むと、仏ヶ浦の駐車場が現れる。ここにクルマを停めて、あとは歩いて遊歩道を歩く模様。。。所要時間が書いてないが、ここから海岸まではかなりの距離がありそうだ。ついでにそれなりの高低差。だが、そんなことはどうでもいい。俺はコレを見に来たんだ!

 時間は13:40。うまくいけば14:00に戻れるかな?と思ったが、歩き出して早々にその計算では戻ってこれないことを知る。。。尾根沿いに暫く下る遊歩道。その下はかなり長い階段。。。下りはいいが上りは相当ツライことになるぞ。。。

 そんな思いがあったけど、全部しょうがない。どうせ戻るしかない。ならさっさと済ませよう。と、意を決して階段を駆け下りた。その先には、想像以上の景色が広がっていた。コレだ。コレが見たかったんだ!





 極楽浄土を思わせるので「仏ヶ浦」というらしい。どうしてこんな地形が出来たのか、激しく謎ではあるが、自然が織りなす不思議な景色は見ていて楽しい。流れる汗を忘れる程、目の前の迫力に圧倒された。

 時計を見ると14:00前。脇野沢までは40km以上ある模様。。。時間がいい感じにヤバイ。息が切れる程の階段を駆け上がり、延々続く上りの遊歩道を競歩で進む。大粒の汗が流れ、息が上がる。キッツ。。。無事に駐車場まで辿り着いた時は、ずぶ濡れになってました。多分、仏ヶ浦の最短観光時間を記録したことでしょう。笑

 走り出せば汗がひくので何とかなる。フルフェイスを半帽に変え、風を感じながら疾走する。川内湖のダムを横目に、先行する大型ネイキットを追いk253、k46、R338と乗り継いで脇野沢に到着したのが15:05。サクッと乗船手続きをしたら、港で船を待つ。同じく神戸から旅をしているというフォルツァのオッサンとしばし談笑。言いたい事だけ言われた感じで、会話にならなかった。

無事に到着

フェリーを使うと旅してる感が強くなる


 蟹田港までの所要時間は1時間。しっかり涼しい客室で、その先のルートを検討。先に風呂を済ませ、買い出ししてから龍飛岬のキャンプ場に向かうとしよう。買い出しポイントが少ないっぽいが、、、まぁなんとかなるでしょう。
■ 本日三つめの岬
 蟹田港から北上してすぐの名ばかりのESSOで給油後、すぐ先の湯乃沢温泉で汗を流す。すぐ近くに不老不死温泉ってのがあったんだけど、それは、有名なソレとは別の寂れた旅館だったのでパス。湯乃沢温泉は施設は綺麗だったけど、お湯が熱すぎて長湯出来なかった。少し茶色くてしょっぱい温泉だった。

 この先の今別という町で買い出しが出来ると思っていたが、コンビニすら見つからない。道行くおばあちゃんにこの辺のスーパーを尋ねると、その先にあるというので行ってみたら、もろスーパーだった。。。笑

ホントにスーパーじゃねぇか!笑
 レジのおばちゃんにあれこれ聞いて、地物のイカとつぶ貝をお買い上げ。あとは適当に必要なものを入手し、キャンプ場へと向かう。あ、向かいの揚げ物屋さんでコロッケも買ったんだった。笑

 ふと地図を見るとあじさいロードなる道が並走している。気になったのでそちらを走ってみた。時々満開の紫陽花を見かけてはいたが、こちらは関東より遅いみたいだね。道端にずらっと紫陽花が咲き乱れる道だった。

中々いい雰囲気でしょ?

 キャンプ場に入る前に龍飛岬を見学。もう日が落ちていたので夕日は見れなかったが、ここもまた絶景が広がっていた。水平線に並ぶイカ釣り漁船のライトが点々と見える。今日は北端の岬を三つ制したが、それぞれに雰囲気が違って良かった。



 暗くなる前にキャンプ場へ行き、設営。地元の人が何人か集まり、炊事場を独占して宴会をしていたので、隅っこにテントを設営してチマチマ楽しむ。地物のイカを捌いてイカ焼きにし、つぶ貝はそのまま壺焼き。どちらもご飯との相性抜群。簡単な食事だが、実に美味しく頂けた。少しだけ暑かったけど、寝られないほどではない。シャワー、トイレ、炊事場は割と綺麗だったけど、サイトがウッドデッキになっているところが半数で、土サイトはジャリっぽかったので寝心地はイマイチだった。

 早朝から動いたので早めに就寝。22時半には夢の中だったと思う。。。


▼ 本日の走行距離:450kmくらい(給油2回)
▼ 本日の一言:ちょっと詰め込んだけどいい感じで各地を回れました


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