2014 寸又峡ツーリング記

大井川鉄道のSL
<一日目>

■ ライトな夏休み
 今年の夏休みはシケていた。土日を含めて4日のみ。普段ちょっと頑張れば実現できそうなショート休暇に、どこに行こうか思案するも、避暑地は軒並み悪天候とあって、出掛けるに出掛けれない。夏らしいことを少しでもしたいという思いもあったが、これじゃどうにもならんと諦めかけていたが、近場でちゃんと走ったことがないトコロという条件で浮上した、寸又峡に行くことにした。幸い、太平洋側はそこまで天気は悪くないようだ。寸又峡はスマタキョウと読みますが、多くの健全なダンスィはソッチの単語がピンと来るかもしれない。それは間違いではなく、オトナになった証拠のひとつです。恥ずかしがらずに言いましょう。寸又峡。

 
■ 予定なんかありません
 ある程度のロングツーリングになれば、そこそこ事前準備があるもんだが、日帰りでも行けちゃうこの目的地は、そこまで計画する理由も見つからない。自分企画以外のツーリングで一度走ったことがあるので、何となく土地勘はあるし道の勝手も掴めている。だとすればあとはグルメ処とか観光名所くらいを軽く調べておけばそれなりの旅になるだろう。旅って程の行程じゃないけど、そこはまぁ、いいじゃないですか。

 ちなみに今回は、仕事で夜間対応をする懸念があった為、PC持参でリモート監視するというオプション付きなのです。よって、キャンプ道具は一切捨てて、適当な飛び込み宿のお世話になる予定です。

軽めの荷物で、んじゃ行きましょう
 お盆も終わりかけに出掛けたので、東名高速はガラガラ。上りはガッツリ渋滞してたけど、横浜〜秦野くらいまでだったので、そこまで酷くもない感じですかね。お盆のど真ん中に出掛けるのは、キャンプ場ですら厳しいことを以前ガッツリ味わったので、今回はあえて日をずらしての出発です。

■ まずは絶景から楽しみます
 気になってたけど行けてなかったスポット巡り、みたいな雰囲気もあったので、とりあえずは気になってるところを攻めてみます。そのひとつが薩堆峠。(さったとうげ) 由比にある東海道五十三次のひとつ。詳しくはwikiでも見てください。ここからの景色が浮世絵になっており、中々の絶景なのです。

 実は以前にも、ここに来ようと思って探してみたんですが、道がイマイチ分かりにくく。。。イマイチというかかなり分かりにくいです。WEBで調べたところ、R52からアクセスするようで、今回はそのルートを事前に調べてから行きました。フラっと立ち寄る感じだと、まず着かないと思います。

 そんなこんなで、無事に到着。実際に見ると中々に良い感じでちょっと感動した。

中々なもんでしょ?

現地でもちゃんと説明されてますよ
 写真を見てわかると思うが、富士山が全く見えてないのね。。。そう、長野を始め、山沿いは軒並み悪天候の予報だったから、富士山は雲に覆われて全く見えていなかったのです。でもね、ひとまず場所を知るってことで今回は強行してみたのでした。またリベンジすりゃいいだけの話。そして、浮世絵にあるように、雪をかぶっている時の富士山がくっきり見える春とかに来るといいんじゃないかと思います。

 とりあえず第一目標はアッサリ達成。そして軽く雨でも降ったのか、異様に蒸し暑いんでさっさと退散します。


最近は関東でもクマゼミを見かけますね
■ 安定のグルメ処
 時間は10時過ぎ。ちょっと早目のお昼に向かうにはジャストオンタイム。というわけで、この辺のグルメ処となれば、無難に清水港でしょう。魚河岸には何度か行ってますが、まぁ間違いないっちゃないんで、ひとまず向かってみる。

 30分も走らずに到着した清水港は、11時の開店時だというのにそこそこの混雑。クラウンで現れた関東ナンバーのおっさんは、一人でそそくさと食堂に並び、食事だけして帰ったようです。それだけの為に来てる人ってのも、何気に居るんだね。まぁ、全然関係ないんだけど。笑

 いつもの「おがわ」に行こうとも思ったけど、前回行った時に2代目に引き継がれてて、以前ほどの盛りじゃなくなりガッカリしたので、今日は反対側にある「みやもと」さんにお邪魔します。あなごの一本天丼で有名でしたが、今日は本マグロがやべーよ!って言われちゃったので素直にマグロ丼にしてみる。


大トロ3切れだけでその価値があると言われ続けたマグロ丼@1700円
 本マグロが食えなくなるとか騒いでたのはどうなったんだっけ? 普通にうまいマグロが食べられて満足です。でもカンドーする程じゃなかったので、コスパ的にはソコソコって感じですかね。マグロや赤身が好きなら喜べると思う。何よりキンキンの冷たいお茶が一番うまかったりするんだけどね。笑
■ 引き続き近場の観光名所へ
 お腹が満ちたら、あとは観光に徹します。まずは清水港から程近い日本平へ。何があるわけでもないでしょうが、良く耳にする割には行ったことがないんで、ちょいと行ってみるかと軽いノリで進みます。思った通り何もなかったし、大して涼しくもなかったけど、まぁこれはこれでいいんじゃないでしょうか。


山頂にテレビ塔?みたいなのがあるんですぐわかる

お土産屋の屋上は展望台。大した景色じゃなかった。
 うーん、特に何もないなぁ。。。まぁそんなもんでしょう。そこまでメジャースポットでもないんでしょうし。。。というわけで、続いて三保ノ松原に向かいましょう。随分前に一度だけ来たことがある記憶ですが、どんな感じだったっけね。その時は確か枯れて死にそうな松が横たわってるだけのイメージだったんだけど。


と、思ったらやっぱりそうでした。つか、もう枯れてんのかコレは。。。
 海が近かったので海辺まで歩いてみる。日差しは強いが海風が心地よくそこまで暑い感じはしない。でも海風ってベトつくからなぁ。。。とか思いながら、海岸に座ってちょいと周りを観察。みんな楽しそうに夏の思い出を作っているようです。



 暫くのんびりしたら、重い腰を上げて駐輪場に戻る。帰りは追い風になるので全然涼しくなく、汗が噴き出る。。。うーん、やっぱあちぃよ。

 帰り際、一本祭られた松を発見。石碑には羽衣の松とか書いてある。どうやら世代交代したんだろうか。さっきの枯れたやつが天の羽衣とかってやつじゃなかったっけ。まぁどっちでもいいんだけど。


 というわけで、大粒の汗を拭きながら次の目的地に向かいます。次っていうか、もうあちーんでさっさと山に入ります。ある程度標高上げないとこの暑さはやってられん。。。

 日本平からはk27を使って安倍川沿いを北上する。途中、k29との分岐があるが、ひたすらk27。ところどころかなりの狭路となったり道が荒れてたりするが、まぁそこはご愛敬。。。こういう県道を抜ける場合は、日常茶飯事です。ツーリングファミリーで走るようなところじゃない気はするけどね。。。

 延々と山頂を目指して走るが、目の前の雲が明らかな黒さで迫ってくる。うーん、こりゃ一発食らうかな、、、と思った矢先、ポツポツのあとは一気に土砂降り。いい感じのゲリラを食らう。ま、合羽の用意はしてあったんでそこまで被害はなかったにせよ、通り過ぎるクルマの中から哀れな表情をされると逆に悲しくなります。合羽着てりゃそこまでツラくないんだぜ!

 そんな一幕をやり過ごし、山を超えたら快晴、ってのは良くある話で、タイミングを見て合羽を脱ぎ、井川ダムに到着。こないだのツーリングでも来たなココ。ほほぅこんな感じだったんだね。人について走ると全く道を覚えないから道中の記憶が全くありません。


水の色がヤバイ感じでしたが。。。
 一通り見るも誰もいないし観光地らしくもない。。。何なんだ一体。まぁお盆も過ぎてるし、ダムなんてそもそも人が集まらんのかもね。

 というわけで、周辺地図を見て、行き先を決める。ん?夢の吊り橋? 寸又峡と言えば「死ぬまでに渡りたい世界のつり橋ベスト10」に入る「夢のつり橋」とやらがあるとの話を聞いたことがある。ここは、、、寸又峡ではない気もするが、夢のつり橋って書いてあるんだから行ってみるか。。。

 そんな思いでバイクを走らせ、向かってみるが一向にそんなものは見えてこない。うーん、どうなってんだ?と思いつつ、途中で「←井川大仏」の看板を発見。だ、大仏があんの?笑 全然興味が沸かないが、一応行ってみるか。。。ということで大仏を見に行ってみる。

 少々階段を上り、軽く息が切れたところで現れたのは、真っ白な大仏。大仏? 大仏。。。うーん、期待していなかったから良かったものの、期待してたらキレてしまいそうな大仏がそこにはありました。


ん?なんかちっさくね。。。?

そして表情もちょっと。。。笑
 人っ子一人いないし、誰も管理してる様子もない。そもそもこの大仏を現地で初めて知ったレベルなので、予備知識も一切ないし説明パネルもないもんだから、全く意味が分からない。。。でもまぁ、大仏さんがいるってことは分かった。なるほどね、井川大仏。興味がある人は行ってみるといいよ。ある意味、見た方がいい。

 そんなことより吊り橋はどこなんだよ。。。さっきみた現地の案内図で、俄かに記憶していた方面にバイクを進めてみると、小さな看板が目に留まる。んん?この下にあるのか?


看板コレだけかよ。。。笑
 かなり目立たないし、これがホントに死ぬまでに渡りたいなんちゃらなのかと疑ってしまうレベルですが、まぁそこはそうなんでしょうから仕方ない。多分この下にあるのがソレなんでしょう。。。

 というわけで、ろくに駐車スペースもないので路駐して森の中を進んでいくと、確かにありました。吊り橋が。


。。。
 ちょっと画像では分かりにくいんだけど、この吊り橋、完全にワイヤーで作られてるし、かなりの鉄骨具合で全然怖くないんですけど。怖くないっていうか、雰囲気とか全くない感じ? こりゃ近代建造物だろって誰でもわかる作りなのです。これが世界ベスト10に入るなんて信じられん。。。と思いましたが、やっぱりこの吊り橋は件の夢のつり橋ではなかったようです。。。笑 なんとも紛らわしいぜ。全く同じ名前のつり橋を作る心理も疑うが、観光地としてもうちょっと頑張ろうよと思ったのは正直なところ。。。昔はスゴかったのかもしれんけど、今となってはただの紛い物感が強いだけな気がする。笑

 ま、それでも一応渡りましたよ。高さはそこそこあるし、揺れるんでダメな人はダメでしょうけど、ツタとかで出来たソレに比べると抜群の安心感ですね。笑 こんな太いワイヤーが切れるワケないよねってレベルでした。


相変わらず不気味な色の井川湖が眼下に広がります
 というわけで、観光はこの辺にして、今日はもう宿に退散です。寸又峡の麓の宿に飛び込みで予約を入れておいたので、今日はそこで宿泊予定。寸又峡まではここから1時間もかからないくらい。快適なワインディングを楽しみながら、途中に現れる別のダムをパシャっとやりつつ、今日のツーリングはここまでとなったのでした。


中々立派なもんで御座いました


▼ 本日の走行距離:230km(給油1回)


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